OPP袋の印刷がおちてしまう・・・
印刷したOPP袋で袋が仕上がった時には綺麗なのに、使用後に剥げたりカスレたりすることがあります。これは印刷面が露出しているためどうしても起こってしまう可能性がある現象です。
対策を含めてOPP袋の印刷の説明をさせて頂きます。
グラビア印刷
OPP袋の印刷で採用される事の多い印刷方法です。
凹版印刷の一種で、彫り込まれた版にインキをつけ、刃により表面をこそげ取ることで版のくぼみに残ったインキがフィルムに転写される仕組みです。高精度な写真やカラフルな色合いの表現も得意で、高速・大量の印刷に向ていますので食品や雑貨など様々な商品の袋で採用されている方法です。
グラビアの印刷機は、ロール状のフイルムを送り出し、印刷版にプレスロール(圧胴)を押し当てることでインキを転写し印刷を行います。転写後すぐに乾燥ボックスを通過することでインキが乾燥するため、いくつもの色を重ねて印刷することが可能になります。
印刷する面
フィルムを袋状にした時に袋の外側に印刷面があるのが表刷り、内側にあるのが裏刷りと言います。
表刷りにはインキが中の商品に触れないメリットがありますが、カラーなど調子再現性に劣り、カスレも生じやすい欠点があります。また、印刷面が袋の外に露出しているため摩擦などの影響を受けやすくなります。
これに対し裏刷りでは、発色が良くフィルムの光沢を活かすことができますが、インキが商品に直接触れてしまい商品にインキが付いてしまう可能性があります。
両方のメリットを利用するために、裏刷りのフィルムの裏側に別のフィルムを貼り合わせて印刷面を挟んでしまうことで、裏刷りでありながらインキを商品に触れないようにさせることができます。
表刷りや裏刷りではインキのある部分はインキが溶着を妨げたり、焦げなどが生じるため熱シールをすることができません。しかし印刷面をフイルムで挟んでやることでインキのある部分でもシールを行うことができるため袋のギリギリまで印刷する事が可能になります。
食品や家電、化粧品などは多くの場合フイルムが2層以上のラミネートと言われる袋になっています。
ラミネートとは
2枚以上のフイルムを接着剤や溶かした基材で貼り合わせた袋の事です。上記の印刷面がフイルムで挟まれて露出しないということ以外にも、異なるフイルムを貼り合わせることでそれぞれのフイルムの特性が生かされるなどのメリットがあります。
OPPフィルムにはコシや光沢があり印刷適正に優れておりますが、実は熱シール性は良くありません。OPP袋の熱シール部分は簡単に裂けてしまうのはこのためです。
そこで、熱シール性の優れたCPPフィルムを貼り合わせることにより、コシがあり印刷適正がよく、熱シール性の良いフィルムを作ることができます。
ラミネート袋は使用するフイルムを変えることにより、バリアー性を持たせたり、ボイルやレトルトができたり、真空や冷凍に対応できる袋を製造することができるようになります。
OPP袋の印刷落ちを無くすにはラミネート袋にするしかありません。しかしラミネート袋にすることによりコストはアップしてしまいます。トラブルの状況によっては、他の方法のご提案が可能かもしれませんので何なりとお問合せ下さい。
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